プログラムレポート「本をつくるってたいへんだ…!」
「ひとりがみんなで本をつくる一ヶ月」振り返って
すっかり寒くなってきましたね。11月のはじめに、秋田で開催した本をつくるプログラムのレポートをお届けしよう、しよう……と思って、でもなんだか3人とも燃え尽きてしまって、やっとニュースレターに向かえるようになってきました(それくらい密度の濃い時間でした)。あの時間の様子が少しでも伝わるといいな、と思います。(文月)
振り返り「ひとりがみんなで本をつくる一ヶ月」
10月2日から11月2日にかけて開催したプログラム「ひとりがみんなで本をつくる一ヶ月」。
それぞれ思いを持って参加してくれた皆さんと、はじめましてはオンラインで。どのような場なのか、お互い探りさぐり始まったプログラムでしたが、回を重ね、言葉を書いていくうちに、不思議な心地よい空気感が生まれていきました。
それが結実したのがラスト2日の秋田滞在。東京、茨木、長野、滋賀、兵庫…それぞれの場所から秋田にやってきた皆さんと一緒に「本をつくる」ことに取り組みました。1日目は、お互いに書いた文章を読み合い、共通する要素を話し合い、本のタイトルを決め、デザインを考える。2日目は、できあがったデータをもって、リソグラフで印刷し、断裁し、製本する。そうして生まれた本は、このメンバーで、この期間向き合ったからこそのものでした。
以下、3人それぞれ振り返って。
文月
本をつくることは、いつだって手探りで、何回やっても慣れなくて、そのたびにあたらしい感動がちゃんとある。このプログラムを通して、そんなことをあらためて実感しました。やっぱり何かをつくることはたのしい。誰かと一緒だともっとたのしい。だからわたしは、誰かと本をつくるという営みを大切にしていきたいんだな、って思った。そんな風に感じさせてくれたのは、わざわざ秋田まで足を運んでくれたみんなが、一冊の本が出来上がったときに本当にうれしそうな表情を浮かべていたところを間近で見ることができたからでした。だいぶ無謀なプログラムを組んでしまって(場所・内容ともに)たくさん反省点はありますが、それでも今回の挑戦で得られたものは本当に大きい気がしているよ。大切に、これからに繋げていきたいです。
真拓
書きたいことはたくさんあるはずなのに、なんだかうまく言葉にできません。なんだかちょっと泣きそうになるほどに、大変で、その分ちゃんと豊かな時間でした。言葉を連ねて、吟味して、文字を組んで、紙に刷って、束ねる。きっとこれだけ時間がかかるからこそ、本というものは数千年と形を変えずに残っているのだろうと改めて感じました。もとより人はみんなひとり。けれど、いやだからこそ、みんなでつくる楽しさを味わえる。隣のひとりごとを覗いて、そこから会話が始まって、他人言がなぜか自分のことのように聞こえる。気がつけばひとりが「ひとつ」になっている。それぞれの文章以上に、この一ヶ月を共にした時間を束ねられたような気がしています。出来上がった本のあたたかさと、みんなと味わったあの高揚感を胸に、また出会える機会をつくっていきたいです。
大雅
これまで3人で続けてきたひとりごと。これまでも3人という輪を少しだけ広げて「みんなでひとりになる」というコンセプトのもと活動を行ってきました。今回のプログラムは、リリース時は僕ら自身「参加してくれる人はいるだろうか」と半信半疑でした。でも、こうして集ってくれたみんなが、楽しそうに手を動かしながら本をつくっている様子をみて、本当にやってよかったなと思います。一ヶ月という期間が長かったのか、短かったのか。それは人それぞれだと思いますが、今度はもう少し長い期間で、じっくりと本をつくっていく。そんな試みもできたらと思っています。
あとがき
この本づくりの真裏で、長野・諏訪から埼玉・飯能に都を移しました。本屋をはじめる準備をしています。このプログラムのように、本を買う・読むだけでない聴く・書く、そしてつくるといった楽しみ方をゆっくり広げられたらいいな、と思っています。「本屋 ひとりごこち」来年の1月オープン予定です。よろしくお願いします。(真拓)






